こんにちは。
台風が近づくと、なんだか頭が重かったり、ズキズキと痛んだりする経験はありませんか?
この「台風頭痛」は、気のせいではなく、科学的な根拠に基づいた現象なんです。
今回は頭痛持ちの人あるあるの、なぜ台風と頭痛が密接に関わっているのか、そしてなぜ台風の接近中より、発生時や遠くにいる時の方が頭痛がひどくなりやすいのかを解説しますね。
気圧の急激な変化が頭痛を引き起こす
台風は、中心に向かって気圧が低くなる低気圧です。この気圧の変化が、頭痛の大きな原因となるのですが、私たちの体は、常に外の気圧と体の内側の気圧を同じに保とうとしています。特に、耳の奥にある内耳は気圧の変化を感知するセンサーのような役割を担っており、体の平衡感覚や気圧の調整に関わっています。
台風が近づき、気圧が急激に下がると、外の気圧に合わせようとして体内の気圧も下がります。 この時、血管が膨張したり、自律神経が乱れたりすることで、頭痛が引き起こされると考えられていますが、脳の圧力が高くなってしまうことが一番の原因です。
なので普段から慢性頭痛がある人はもちろん、むくみ体質の人、疲労のたまった人がなりやすいです。
なぜ台風の「接近中」より「発生時」の方が頭痛がひどいの?
台風の頭痛で不思議に思うのが、「台風が真上にある時よりも、発生したばかりの遠くにいる時や、接近する少し前の段階の方が頭痛がひどい」という現象ですよね。
これは、気圧の変化の「速度」と「大きさ」が関係しています。
- 台風の発生・接近初期: この時期は、台風が勢力を増していく段階であり、気圧が急激に、かつ大きく低下していきます。 この急激な変化に体がついていけず、血管の拡張や自律神経の乱れが起こりやすいため、頭痛が最もひどくなりやすいのです。
- 台風の最接近時: 台風が最も近づいた時、気圧自体は最も低くなりますが、すでに気圧の低下はピークを過ぎ、変化のスピードがゆるやかになっていることが多いです。 体もこの気圧に慣れてくるため、頭痛が少し収まる傾向があります。ただし、台風の規模や進路によっては、気圧の変動が続くため、頭痛が続くこともあります。
台風頭痛を和らげるには
台風による頭痛は、気圧の変化によるものなので、根本的な解決は難しいですが、症状を和らげる方法はいくつかあります。
- 十分な睡眠と休息: 睡眠不足や疲れは自律神経の乱れを助長します。
- 体を冷やさない: 冷えは血行を悪くし、頭痛を悪化させることがあります。
- 軽い運動: 血行を促進し、自律神経のバランスを整えます。ただし疲労の伴う運動は逆効果です。
- 市販の鎮痛剤: 痛みがつらい時は、無理せず服用することも一つの手です。
台風がもたらす気象病は、決して気のせいではありません。自分の体の変化を理解し、無理をせずに台風シーズンを乗り切りましょう。
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